寅の年月日に生まれた莨商の子・寅吉
どんな伝承か
篤胤らが調べたところによれば、寅吉は江戸下谷七軒町で莨を商う越中屋与惣次郎の次男として、文化三年十二月晦日に生まれた。生まれた年も月も日もそろって寅にあたっていたので寅吉と名づけられたという。父は早くに世を去り、兄の庄吉が小商いをしながら母と幼い弟妹を養っていた。篤胤が自ら母と兄を訪ねて聞いたところ、この子は五、六歳のころから、まだ起きてもいないことを、今夜は帰る用ができる、明日はこういうことがあると言い当てる変わった子だった、と語ったそうである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
近代日本霊異実録(笠井鎮夫・霊異・神憑り実録・昭和)