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谷川に残る円次の記憶と消えた地名

所在地群馬県利根郡みなかみ町谷川
年代昭和
登場円次、須藤文子、石倉篤太郎、民俗研究者、自らのオスに圧死した猟師、谷川生まれの証言者、事件を伝えた猟師
出典村の奇譚 ― 里の遺風

どんな伝承か

谷川に住んでいた猟師の円次は、谷川の奥に自ら仕掛けたオスの下敷きになって死んだ。必死で脱出しようとしたらしく地面が少し掘られ、手の爪が全部なくなって指が血だらけであったと伝えられる。現場はのちに「エンジガサワ」と呼ばれ、一種の地名になった。平成二十九年十月、著者は事件と円次のことをもう少し詳しく知りたくて谷川を訪ねた。村は温泉の湧く旅館や保養施設の集まる土地に変わっていたが、昭和五年に谷川で生まれた須藤文子に会えた。文子は「円次という人のことは聞いたことがあります」と語りはじめた。

原典より

第7章「猿は猟師に命乞いをする」は本当かいまでは害獣になりさがる山中でサルの群れと遭遇するサルをあがめる人びと猿神信仰の名残りサルの哀しみ第8章 野生動物雑記—— 村の奇譚 ― 里の遺風(筒井功・民俗・地誌・2018年(平成30年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

村の奇譚 ― 里の遺風(筒井功・民俗・地誌・2018年(平成30年))

『村の奇譚 ― 里の遺風』は、民俗研究者の筒井功が平成三十年に著した民俗探訪記である。修験の里の石室、石風呂と焼き石湯、山中の贋金づくり、箕作りの集団や天幕部落、岩窟に暮らした非定住民、猿と猟師、氷室と風穴、産屋、墓制、安倍晴明の墓、狐憑きと犬神など、各地の村に残る習俗と伝承を、聞き取りと文献の両面からたどる。全十三章で、昭和三十年前後の高知市での見聞から説き起こし、「おわりに」では別の出版社で刊行が見送られた経緯を記す。

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