護符を飲まされ罪障に狂った女
どんな伝承か
秋田県大館市で起きた事件。大館南畑町の日雇い、佐々木キヨは脳溢血で倒れ、同市向町の医院で軽い症状、半年ほどで全治すると診断された。しかし中学三年の娘を抱え女手一つで暮らしてきたため回復を焦り、同市谷地町後の某女に勧められて新興宗教に入信した。某女は一センチ四方ほどの白紙と粉菓子を護符として与え、一緒に飲み下せば悪霊が払われると教えたが病状は改善せず、罪障が下りないからだといましめた。キヨはそれを毎日気に病んでついに発狂し、私の体には教主が入ってしまった、罪障は娘にとりつくなどと口走るようになった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
講座日本風俗史別巻 妖異風俗((講座日本風俗史 別巻)・日本風俗史・民俗)
『講座日本風俗史別巻 妖異風俗』は、『講座日本風俗史』の別巻として、複数の執筆者が妖しく異様な風俗を論じた巻である。淫祠と性の祭礼、戦後の新興宗教、性にまつわる迷信、妖術・忍術・奇術、憑きものと特殊家系、心霊術と催眠術、異類との婚姻、性と怪異の関わりを、古典の随筆や各地の報告、事件の記録から取り上げる。九つの章に分け、終章「日本妖異風土記」では関東から九州・沖縄までの怪異譚を地方別・県別に掲げる。