舌を絡ませて這い去った二匹の大蛇
どんな伝承か
岡山県津山市の綾部では、一升瓶ほどの太さで体長四メートルにもなる黒い大蛇が、何度も姿を現したという。本郷品五郎さんが昭和四十七年九月十四日にピュッピュッと鳴く声を耳にし、ゴム長の先のような頭をした三メートルの黒蛇を見た。続いて褐色の蛇も現れ、二匹は舌を出し合って絡み、並んで這い去ったという。その二か月前には五人の農民が加茂川を泳ぐ真っ黒な大蛇を同時に目撃し、恐ろしさに仕事を放り出して逃げ帰っている。土地ではもとから「オオクチナワ」の噂があり、昭和三十七年には一升瓶ほどの卵の中から生きた蛇が出たという記録も残る。
原典より
岡山県津山市の綾部地区では、一升瓶ほどの太さがあり、体長四メートルに及ぶ黒い大蛇が何度も姿を現わしている。—— 日本の四次元(鈴江淳也・心霊・四次元・1973年(昭和48年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の四次元(鈴江淳也・心霊・四次元・1973年(昭和48年))
『日本の四次元』は、鈴江淳也が昭和四十八年に著した超常現象の取材記である。幽霊の出る家や競馬場、古武士の怨念、守護霊、心霊写真、新幹線の四次元地帯、心霊治療、物品引き寄せ、てのひら療法、比婆山の怪獣やツチノコ、死後も占う易者犬などを、当事者を訪ねて聞いた話として記す。「幽霊と怨念の世界」から「動植物の驚異」まで六部に分け、あとがきで大陸書房刊『日本の奇談』『現代の怪奇』に続く第三弾と述べ、問い合わせ先を挙げる。