加茂川を泳ぐ真っ黒な大蛇
どんな伝承か
岡山県津山市では、黒い大蛇がたびたび人前に現れていた。昭和四十七年九月に綾部地区で本郷品五郎さんが黒い大蛇を見る二か月ほど前にも、五人の農民がそろって、加茂川を泳いでいく真っ黒な大蛇を目撃している。胴の太さは十センチ、長さは四メートルにも達し、五人はあまりの恐ろしさに仕事を放り出して逃げ帰ったという。この土地では昔からオオクチナワと呼ばれる大蛇がいるとうわさされ、昭和三十七年には一升瓶ほどもある卵が見つかって、中に生きた蛇が入っていたという記録もある。昭和四十七年ごろからは、タヌキやウサギなどの小さな動物が群れをなして移動する異変も起きていたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の四次元(鈴江淳也・心霊・四次元・1973年(昭和48年))
『日本の四次元』は、鈴江淳也が昭和四十八年に著した超常現象の取材記である。幽霊の出る家や競馬場、古武士の怨念、守護霊、心霊写真、新幹線の四次元地帯、心霊治療、物品引き寄せ、てのひら療法、比婆山の怪獣やツチノコ、死後も占う易者犬などを、当事者を訪ねて聞いた話として記す。「幽霊と怨念の世界」から「動植物の驚異」まで六部に分け、あとがきで大陸書房刊『日本の奇談』『現代の怪奇』に続く第三弾と述べ、問い合わせ先を挙げる。