屋久島の山中で見つかる神隠しの子ら
どんな伝承か
屋久島では、墓参りの最中に少女が消えた件のほかにも、子どもが神隠しにあった例がいくつも記録に残っているという。ときには山奥の大木の根元や岩穴のそばで、二日も三日も何も口にせず、ぼんやりと立ち尽くしている子が見つかることがあった。どうしてこんな恐ろしい山の中に来たのかと問われても、眠くなってふと気がつくとここにいた、と答えるばかりで、はっきりしたことはわからない。当時は神隠しとして片づけられたが、著者は次元のゆがみによって遠くへ運ばれた現象と見てよいと述べている。
原典より
ときには、山の中の大木や岩穴のそばに、二日も三日も食わずに、ぼうぜんと立っている子どもを発見することがあった。—— 現代の怪奇-日本列島のミステリー地帯(鈴江淳也・1970年(昭和45年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の怪奇-日本列島のミステリー地帯(鈴江淳也・1970年(昭和45年))
『現代の怪奇――日本列島のミステリー地帯』は、鈴江淳也が前著『日本の奇談』に続けてまとめた、現代の超常現象と奇談のレポートである。桑名の「天狗の初さん」、新幹線の亡霊、京都のタクシーに乗る幽霊客、人魂、原因の知れない奇病、念写と三田光一の透視などを、著者の取材・面談と、大正の新聞から昭和四十年代の週刊誌までの記事で集めて収める。五つの部に分け、あとがきは昭和四十五年三月の日付で、巻末に機関誌などを入手できる団体・研究家の一覧を付す。