目から生えてくる植物の毛
どんな伝承か
昭和四十三年五月ごろ、愛知県新城市の農業を営む佐藤泰子さん(五三・仮名)は、孫を背負って歩いていて自宅の裏庭で転倒し、右目にサボテンのトゲが刺さった。豊橋市民病院で治療を受けたが、抜いても抜いても目のまぶたや白目から植物性セルローズの毛が生え続け、三日に一度は抜かねばならないほどになった。同年十二月からは反対の目にも同様の症状が広がり、原因も治療法もわからないまま医師を悩ませたという。
原典より
まさかと思いながら検査してみると、長さ二~三ミリ、太さ○・○五ミリの薄黄や白い毛約十五本が生えていた。—— 現代の怪奇-日本列島のミステリー地帯(鈴江淳也・1970年(昭和45年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の怪奇-日本列島のミステリー地帯(鈴江淳也・1970年(昭和45年))
『現代の怪奇――日本列島のミステリー地帯』は、鈴江淳也が前著『日本の奇談』に続けてまとめた、現代の超常現象と奇談のレポートである。桑名の「天狗の初さん」、新幹線の亡霊、京都のタクシーに乗る幽霊客、人魂、原因の知れない奇病、念写と三田光一の透視などを、著者の取材・面談と、大正の新聞から昭和四十年代の週刊誌までの記事で集めて収める。五つの部に分け、あとがきは昭和四十五年三月の日付で、巻末に機関誌などを入手できる団体・研究家の一覧を付す。