菊池川の八幡淵における両親の思い出
どんな伝承か
著者は熊本県菊池郡の菊池川八幡淵を訪れた。そこは亡き父と母が子どもの頃、共に水浴びをした淵だという。父は祐さんと呼ばれる色白のきれいな子で、三つ年上の母はたくましい娘だった。いとこ同士だった二人が水の中でもつれ合いながら幼い愛情を温めていた情景を思い浮かべ、著者は不覚にも涙をこぼしてしまったと回想している。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
私の心霊術(長田幹彦・1955年(昭和30年))
『私の心霊術』は、長田幹彦が昭和三十年に著した心霊研究の随筆集である。死後に残る霊や地獄・極楽をめぐる考えを述べ、熊本の家系や安達謙蔵との交わり、東京放送局の文芸顧問だったころの回想、霊友会など戦後の新興宗教への批判、前著『霊界』への反響と自らの信仰を語る。「心霊科学の来世観」「霊界の構造」「ぼくの信仰」などの章からなり、末章「ある霊媒の生態」では霊媒服部との実験とそのトリックの顛末を描く。