ダイタンボウが崩した二岐山
どんな伝承か
当町と岩瀬郡天栄村の境に、標高一五四四メートルの二岐山という高山がある。麓には二岐温泉が湧いて大繁昌し、会津からも仙道筋からも人が集まって、民謡のふるさととして古くから名が知られていた。この山は頂上が二つに分かれて駱駝の背中のように見えるので、土地の人は会津富士と呼ぶ。昔、ダイタンボウという超大男が関東の方から会津を指して川や山を一またぎしてきたが、この山があまりに高くてまたぎ損ね、大男のふぐりが山頂をかすめた。そのため土砂が崩れて山がへこみ、二つの瘤が残って二股山と呼ばれるようになったという。
原典より
当町と岩瀬郡天栄村の境に、一、五四四メートルの二岐山という高山がある。—— 下郷町史 第5巻(民俗編)――伝説(下郷町(編)・下郷町史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
下郷町史 第5巻(民俗編)――伝説(下郷町(編)・下郷町史)
『下郷町史 第5巻(民俗編)――伝説』は、会津の下郷町の町史民俗編のうち、町内の伝説を集めた第二節である。鏡沼の大蛇や二岐山のダイタンボウ、狼に食われた祖母、湯野上温泉猿湯の由来、高倉宮以仁王と桜木姫・紅梅御前の落人伝説、伊達政宗の戦の悲話、小野の長者と小野観音の金の鰐口などを収める。伝説を自然伝説・歴史伝説・信仰伝説に分け、各話に地名や供養塔・墓・文化財の現状を書き添えている。