夜中に頭を叩く白衣の怪
どんな伝承か
男性(二十二歳)からの相談。戸締まりは厳重なのに、夜中に頭を叩かれる。ある夜は白衣で頭から御光がさす人だったり、近所の人だったりで、家中が騒いでいる。夢だとか狐だとか正体はわからない。先日は二階の世話人もやられたという。回答者は、白衣で御光が見えたという話は昔から伝わる枕神そっくりで、東北の岩手あたりで信じられる童形のザシキワラシに似た妖怪だと解説し、奈良県吉野郡大淀町あたりでも皆で手分けして詳しく観察・実験してみるよう勧めている。
原典より
ある夜は白衣で頭から御光がさす人だったり近所の人だったりという話でさわいでいます。—— 現代の迷信(今野圓輔・現代教養文庫・1961年(昭和36年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の迷信(今野圓輔・現代教養文庫・1961年(昭和36年))
『現代の迷信』は、今野圓輔が昭和三十六年に著した、現代の俗信を一般の読者に向けて説いた読み物である。昭和三十年代の新聞・雑誌の報道や聞き書きを主な材料に、縁起かつぎ、前兆・占い・禁忌・まじない・願掛け、憑きもの落としの殺人や新興宗教の騒ぎまでを全国から拾い集めている。「現状」「過誤と真実」「その背景」「迷信論」の四部から成り、巻末に読者の問いに答える迷信身の上相談を付ける。