政宗の枕もとに現れた童子
どんな伝承か
寛永十三年四月、伊達政宗は江戸へ発つことになり、隠居所の若林館で出立の祝いが行われた。宴のあと寝所に入った政宗を、モシモシと肩を揺すって起こす者がいた。目を開けると枕もとに十二、三歳ほどの見なれぬ童子が坐っており、もう時刻ですのでおいそぎくださいという。政宗は起き上がろうとしたが体が動かず、人を呼んだ。駆けつけた腰元には童子の姿が見えず、政宗が指さすと童子は立って障子のほうへ消えた。政宗はそれから一月余りのちに江戸で亡くなった。この童子はザシキワラシであったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
東北怪談の旅(山田野理夫・昭和49年(1974年)頃)
東北怪談の旅(山田野理夫)/飢饉の非業の死と怨念/巫女(イタコ)の口寄せ/座敷童子・河童の怪/東北各地の幽霊伝承