金田一の家で録音された座敷わらしの足音
どんな伝承か
刊行の二、三年前、岩手県金田一のある家で、座敷わらしの足音が聞こえるという噂が広まった。女性歌手の紙ジュンがその家に泊まって音を録音してきたので、著者と水木しげるがテレビ番組に呼ばれ、その録音を聞いて感想を述べることになった。録音には、子供たちが歩き回るような、ぴしゃぴしゃという足音が確かに入っていたという。著者は、わざと作った音でないのなら座敷わらしなのかもしれないと記している。
原典より
二、三年前、岩手県金田一の某家に、ザシキワラシの足音がするという噂が立った。—— 怪談の世界(山田野理夫・1978年(昭和53年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
怪談の世界(山田野理夫・1978年(昭和53年))
『怪談の世界』は、山田野理夫が昭和五十三年に著した怪談の研究随筆である。遠野での佐々木喜善と柳田国男の出会いから説き起こし、家・山・木・石・道・水・火に現れる妖怪、憑き物、鬼と天狗、生霊・死霊・幽霊の話を、著者の聞き書きや各地の民俗資料、古典・芝居から集め、沖縄の話で結ぶ。章立ては江馬務と柳田国男の妖怪分類を参考にしたもので、民俗学の資料と文学作品の両面から怪談をとらえようとしている。