長健寺門前でおぶさりたいと泣く声
どんな伝承か
泣きやみ屋敷の話は東北地方に散在するが、著者は宮城県の亘理で採集したという。佐々諦之助という男が、夜、長健寺の門前にさしかかった。すると、おぶさりたい、おぶさりたい、という泣き声がした。諦之助は、それほど言うなら俺がおぶってやろう、と言って背中におぶってやった。家に戻って背から下ろすと、ドサッと重い音がした。見ると小判の入った箱であったという。むろん、泣き声もそれきり止んだ。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
怪談の世界(山田野理夫・昭和中期(1977年頃))
ザシキワラシ(座敷童子)と福の神(怪談の世界)/遠野・東北の怪異伝承/家運の盛衰と怪音/妖怪と幽霊譚/山田野理夫の怪談採集