荒浜のカンナガラボトケのセガキ
どんな伝承か
宮城県亘理郡亘理町荒浜では、盆の十六日あるいは二十日に、町内ごとに阿武隈川の堤防にセガキ棚をつくり、供養のあと灯籠を川に流した。その供養の対象はカンナガラボトケといい、海難者や戦死者だという。各地には、静岡の相良町片浜のアゲダイのように本来海難者の霊を弔うもの、神奈川の湯河原町や小田原市のように海岸に大松明を立てて僧の念仏の後に火をつけて海へ流す浜セガキなど、無縁の霊や非業の死者を供養する盆行事があり、荒浜のセガキもその一つに数えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊魂の行方(最上孝敬・最上孝敬・葬送民俗・昭和(民俗学))
民俗学者・最上孝敬『霊魂の行方』。日本各地の葬送習俗を実地調査し、死者の霊魂がどこへ行きどう処理されるかを論じた葬送民俗研究の集成。