米が蛇に変わった吝嗇者の蛇屋敷
どんな伝承か
亘理町の逢隈に、たいそうな金持ちでありながら、ひどく物惜しみをする男がいたという。米を乞う者が訪ねてきても与えるのを惜しんで断り、そのぶんを俵に取り分けて貯め込んでいた。一年ほど経ったある日、その俵を開けてみると、中の米はことごとく蛇に変わっていた。以来この家は誰言うともなく蛇屋敷と呼ばれ、その名は地名として今も残っている。なお採録者は、昔話めいた内容だが一応収めておくと書き添えている。
原典より
昔、非常な金持だが、たいへん吝嗇な男がおった。—— 宮城県史 民俗編(茂木徳郎(「妖怪 幽霊」の章)・宮城県史シリーズ) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
宮城県史 民俗編(茂木徳郎(「妖怪 幽霊」の章)・宮城県史シリーズ)
『宮城県史 民俗編』は宮城県の県史の民俗編で、ここに収めるのは茂木徳郎が執筆した章「妖怪 幽霊」である。山・道・木・水・海・雪・家など出現の場所による分類に沿って妖怪変化を論じ、幽霊とヒトダマ・死霊・生霊の観念を考えたうえで、県内の妖怪・幽霊・動物変化の伝承を郡・町村名を添えて集める。序説・本論・事例篇・参考の順に並び、序説では昭和二十四年の迷信調査と昭和三十年のNHK仙台中央放送局の調査にも触れる。