菓子瓶に小便をした婿
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どんな伝承か
舅の家に三人の婿が集まった。小さい二人は早くから来ていたが、一番上の貧しい婿は暗くなってから大きな俵を背負って来て、鴨二羽、長芋十七本、ハエ雑魚を次々に出して大いに喜ばれた。その夜は月が明るく、婿は寝床からそっと起き出して前の林で雉子を三羽打ち、縁側の柱に吊るして知らぬ顔で寝ていた。朝、褒められて雉子の出汁で蕎麦切りの馳走になる。次の夜、蕎麦を食べ過ぎて夜中に小便に立ち、暗がりで瓶に放ったが、それは舅が明日の客のために取っておいた菓子瓶であった。手拭で吸わせては雪の上で絞ることを三度繰り返し、瓶を空にして寝た。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・大正・昭和(東北民俗))
『遠野物語』の語り手・佐々木喜善が大正昭和期に郷里岩手で採集した東北の昔話・伝説の集成。冒頭の『奥州のザシキワラシの話』では、旧家の座敷に出没し家の盛衰を司るザシキワラシの諸相を集める。『江刺郡昔話』『紫波郡昔話』に続き、『東奥異聞』では不思議な縁女の話・黄金の牛・磐司磐三郎・千曳石・赤子抱き・偽汽車など奇譚を収める。
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