天から下がり続ける槌の長い話
どんな伝承か
孫に昔話をせがまれた婆が、これという話を思いつかず、天から槌が下がってくる話を聞かせた。ずるずる、ずるずると天から槌が下がってきた、昨日も今日も、引いても引いてもずるずる、ずるずる、いつまでたってもずるずる、ずるずると下りてきた、いくら引っ張ってもずるずる、ずるずる、と同じ文句をいつまでも繰り返す。とうとう孫のほうが、もう十分聞いたからいいと言い出したという、終わりのない長い話である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
南郷村史 第5巻(民俗編)――昔話と伝説(南郷村(編)・南郷村史)
『南郷村史 第5巻(民俗編)――昔話と伝説』は、南郷村の村史民俗編のうち、第十一章「昔話と伝説」を収めたものである。奥会津に語られる昔話を方言のまま書きとめ、きのこの化け物、食わず女房、三枚のお札、天女の羽衣などを語り手の地区と名を添えて載せ、伝説では高倉宮以仁王、蛍堂、箱渕のきつね、萩山稲荷の萩太郎、天狗の飛礫などを伝える。昔話と第二節「伝説」に分かれ、末尾に参考資料の一覧を付す。