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継母に追われた姫と蚕の起こり

所在地福島県南会津郡南会津町和泉田
年代伝承
登場和泉田、五十嵐ヤス
出典南郷村史 第5巻(民俗編)――昔話と伝説

どんな伝承か

天竺の王と后のあいだに美しい姫がいたが、后が病で亡くなり、遠い国から迎えた継母は姫を疎んじた。継母は馬に踏み殺させようとしたが馬は踏まず、山に埋めさせても動物が助け、舟で海に流しても漁師の網にかかって戻った。ついに庭先深くに埋めさせると、馬屋の馬が飛び出して悪者を蹴散らし姫を掘り出したが、姫はもう息がなかった。すると姫の体から小さな黒い虫が湧き出し、そばの桑の大木に登って葉を食い、幾度も皮を脱いで真っ白な繭を作った。人々が俺も飼うと言って飼ったので蚕と呼ぶという。蚕の背の筋は馬の蹄の跡で、四度の眠りは馬・山・舟子・庭の眠りにあたると伝える。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

南郷村史 第5巻(民俗編)――昔話と伝説(南郷村(編)・南郷村史・自治体史(民俗))

福島県南郷村(奥会津)に語り継がれた方言による昔話三十一話と伝説十六話を網羅する。昔話はきのこの化け物・食わず女房・三枚のお札・笠地蔵・桃太郎・猿婿入り・ほととぎすの姉妹・人喰い鎮守・天女の羽衣・羅生門の鬼など、語り手(和泉田の五十嵐ヤスら各集落の伝承者)を明記して収める。

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