人の死を告げるタマセ
どんな伝承か
タマセというものがある。誰かが死ぬ前に、流れ星のように水平にずうっと飛んでいく人魂のことで、語り手も子供の頃に見たという。これを見るとジャンボが出るとよく言われた。集会所で会合があり、上下から大勢が集まって夕飯の時になったとき、上の方へタマセが飛んでいった。すると入院していた孫兵衛の家の老人が亡くなったという知らせが入った。その時は五人ほどでタマセを見たという。九十歳まで生きた老女は、タマセは女なら裏から、男なら表から雨戸を叩くので、檀家で亡くなるとぴたりと分かると語っていた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異(取手市(編)・取手市史)
『取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異』は、取手市が編んだ市史民俗編のうち、俗信の末尾と「伝説」の節を収めた部分である。市内各地区での聞き取り調査で集めた語りを話し言葉のまま書き起こし、一部は『取手町郷土史資料集』から抜粋して、将門と桔梗御前の伝説、地蔵・社寺・樹木の伝説、狐や化け猫、幽霊、タマセなどの話を収める。将門伝説を別格として先に置き、続いて市内各地の伝説、祟りのある田や山の話を並べる。