眼病専門の明眼院オビンズルサン
どんな伝承か
馬島の明眼院の本堂には、オサスリサンとも呼ばれるオビンズルサンの像が置かれている。オビンズルサンといえばふつうはどんな病にも効くとされるが、明眼院のものは目の病に限ってご利益があるとされた。参る人は自分の目をこすりながら、馬島サンに向かって、病にもいろいろあるが全身のなかでも目の病こそ重いのだと訴える文句を唱え、治癒を願ったという。いまではお参りに来る人もほとんど見かけなくなったようである。
原典より
一般に万病に効験ありとされるが、明眼院のオビンズルサンは眼病専門である。—— 大治町民俗誌 下――霊と神・怪異・俗信(大治町(編)・大治町民俗誌) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
大治町民俗誌 下――霊と神・怪異・俗信(大治町(編)・大治町民俗誌)
『大治町民俗誌 下――霊と神・怪異・俗信』は、名古屋に接する尾張の大治町の民俗誌の下巻から、信仰にかかわる節を収めたものである。辻の地蔵や秋葉・津島の小祠、荒神・井戸神などムラとイエの神、天王祭り・虫送り・雨乞いなどの祈願、キツネツキ・タヌキ・天狗の神隠し・火の玉・ナンドババアの怪異を、大字ごとの聞き書きで記す。第五節から第九節までで、予兆・禁忌・まじない・民間療法を挙げる俗信の節と、高度経済成長後の信仰の変化を述べる節で終わる。