義経が笠の緒を締めた笠詰山
どんな伝承か
大船渡市の立根町と三陸町吉浜の境に、標高八八五メートルの笠詰山がそびえる。近くには毛無森という美しい森が広がり、眺めのよい山として知られてきた。平泉を追われた源義経の一行が蝦夷島へ向かう途中でこの山を越え、頂で笠の緒を締め直してから遠野の方角へ去っていった、と土地では語り継がれている。緒を締める意の「笠じめ」がやがてなまり、笠詰山と呼ばれるようになったのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
大船渡市史 第4巻(民俗編)――伝説(大船渡市(編)・大船渡市史)
『大船渡市史 第4巻(民俗編)――伝説』は、大船渡市が編んだ市史の民俗編である。この写しには、第六章「俚諺・俗信」の軽口・地口の類と、天候予知や吉凶の前兆、禁忌、呪法などの俗信、第七章「伝説・昔話」のうち伝説の節を収める。伝説は木・石、山、坂・洞穴・塚、水部、長者旧家、社寺・堂閣、地名などに分けて、五葉山や日頃市・末崎など市内各地の言い伝えを並べる。