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大猪を討ち取った甚平と観音の刀

所在地岩手県大船渡市大船渡町(猪頭山)
年代不明(昔)
登場働き者の甚平
出典大船渡市史 第4巻(民俗編)――伝説

どんな伝承か

大船渡町に猪頭山と呼ぶ山がある。昔ここに甚平という働き者が住んでいた。ある日、野良仕事の合間に眠ってしまい、目を覚ますと異様な悲鳴が聞こえた。行ってみると牛ほどもある大猪が、真白い野兎を牙で押し殺そうとしている。甚平が石を投げつけると両の目に当たり、猪は山へ走り去った。兎はあれがこの山の主だと言い残して死んだ。やがて畑が荒らされ、村人は山の神の祟りだと甚平を憎み、家に火を放った。甚平が観音に七日参ると白髪の老人が現れて刀と弓矢を授けた。二十一日目の朝、山頂付近で老猪を射て喉元を突き、ついに仕留めたという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

大船渡市史 第4巻(民俗編)――伝説(大船渡市(編)・大船渡市史)

『大船渡市史 第4巻(民俗編)――伝説』は、大船渡市が編んだ市史の民俗編である。この写しには、第六章「俚諺・俗信」の軽口・地口の類と、天候予知や吉凶の前兆、禁忌、呪法などの俗信、第七章「伝説・昔話」のうち伝説の節を収める。伝説は木・石、山、坂・洞穴・塚、水部、長者旧家、社寺・堂閣、地名などに分けて、五葉山や日頃市・末崎など市内各地の言い伝えを並べる。

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