神社道で手招きする白いシャツの子
どんな伝承か
上高田の下十二で近ごろあったという話。お茶摘みから戻ってきたときには、もう夕方になっていた。神社へ向かう道に白いシャツを着た子どもが五人も六人もいて、こちらへおいでおいでと手招きをしている。近づいて行ってみると、そこには誰もいなかった。これは大変だと気を引き締め、急いで家へ帰ったので何事もなかったという。語った人は、これも化かされた話に入るのだろうかと結んでいる。同じ上高田では、中里の人が青木の墓で獣に化かされ、墓場の垣根に首を突っ込んでお頼み申しますと頼んでいたという話も伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
妙義町の民俗――伝説・怪異(群馬県民俗調査報告書 第25集・群馬県民俗調査報告書)
『妙義町の民俗――伝説・怪異』は、群馬県民俗調査報告書第二十五集『妙義町の民俗』のうち、年取りの習俗と口頭伝承を収めたものである。上高田・菅原・大久保・中里などで聞いた、お菊さま・一山和尚・爪引き地蔵、天神様や弘法大師ゆかりの石・井戸・池、大桁山や妙義山の天狗と大蛇の伝説と、屁の名人へっぴり関の話、死の知らせや火の玉、化かされた話などの世間話を収める。口頭伝承は昔話・伝説・世間話と怪異・諺と謎に分かれ、各話の末に聞いた土地の名を添える。