田耕始めの枝が根づいた西道内の松
どんな伝承か
川原代の字西道内に、旧家木村藤左衛門家の先祖にまつわる松がある。この地方では正月十一日の田耕始めに、松の枝を二つ三つ差し立てて七五三縄を張る習わしがあり、そのとき差した松の枝が根づいて育ったものだと伝えられる。今では一畝歩あまりに枝を広げている。
原典より
字西道内にあり舊家木村藤左衛門氏の先地方慣例として行はる、正月十一日田耕始めを(一とし松の枝を二つ三つ差付け七五三等を張りふ)なしたるに其松生長したるものなりどの事にて今は一畝歩余の蔓延をしてゐる。—— 相馬伝説集(寺田喜久(狂花)・相馬郷土研究・1922年(大正11年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
相馬伝説集(寺田喜久(狂花)・相馬郷土研究・1922年(大正11年))
『相馬伝説集』は、寺田狂花が著し、大正十一年二月の自序を付した下総相馬地方の伝説集である。北相馬郡の小文間・布川・取手・守谷などを中心に、平将門や一色宮内にまつわる伝承、寺社の縁起、城址や墓碑、相馬霊場の札所を記し、猿島郡・結城郡・東葛飾郡などの伝説にも及ぶ。巻頭に緒言と坂巻湖舟の序・自序を置き、「△」を付けた小項目を土地ごとに並べ、『相馬日記』『下総旧事考』などの記事を引き、相馬の俗信も書き留めている。