家康を寅童子の化身とする正安寺の寅薬師
どんな伝承か
守谷市野木崎の正安寺は正安二年の創建で、円行上人が開山と伝えられ、今の住職で七十二世になるという。この寺に安置する寅薬師は三河国の峰の薬師の分身とされ、徳川家康は薬師の十二神将のうち真達羅大将、すなわち寅童子の生まれ変わりだという言い伝えがあり、寅薬師の名もそこから起こった。そのため慶安二年に徳川家光が野木崎の寅薬師へ寺領を献じ、明治維新まで朱印地として領していたと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
相馬伝説集(寺田喜久(狂花)・相馬郷土研究・1922年(大正11年))
『相馬伝説集』は、寺田狂花が著し、大正十一年二月の自序を付した下総相馬地方の伝説集である。北相馬郡の小文間・布川・取手・守谷などを中心に、平将門や一色宮内にまつわる伝承、寺社の縁起、城址や墓碑、相馬霊場の札所を記し、猿島郡・結城郡・東葛飾郡などの伝説にも及ぶ。巻頭に緒言と坂巻湖舟の序・自序を置き、「△」を付けた小項目を土地ごとに並べ、『相馬日記』『下総旧事考』などの記事を引き、相馬の俗信も書き留めている。