一月七日に田へ降りる年神さん
どんな伝承か
大塚町の正月には、ふだんから家にいる神々の祀りとは別に、年神さんの祭りがある。年神さんは一月七日に田の中へ降りて来るといわれ、その日には柳を切ってきて、注連と、紙に包んだ米とを、畑と田の苗代のところへ供える。そして二株ウテバ二千石、三株ウテバ三千石と唱えて、その年の実りを願った。ウテバは置けばの意である。正月には屋内の神々にも、三宝に半紙を敷いて二重の供え餅を載せ、昆布や、米を包んだフクノウを添えて供えた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
島根県出雲市大塚町民俗調査報告書――俗信・憑きもの(出雲市(編))
『島根県出雲市大塚町民俗調査報告書――俗信・憑きもの』は、出雲市大塚町の民俗調査報告書のうち、「XII 村の神」の章と「XIII 年中行事」の章の冒頭を収めたものである。氏神の大歳神社の祭りと由緒書、同族神・屋敷神・屋内神、札うち、講、寺、俗信、キツネに憑かれることを「サバラレル」と呼ぶ憑きもの、民間療法を、昭和五十七年ごろの聞き書きで記す。年中行事は正月準備から一月十一日の鎌初めまでで、文の途中で切れている。