学校の都合で改めた五部落の祭日
どんな伝承か
三月三日の雛祭りを四月三日の神武天皇祭に合わせたり、道祖神の祭りを続いてくる紀元節の日に行ったりと、近いころの村祭りでも祭日を他の祝日に寄せる動きはよく見られた。原典はその例として、長野県東筑摩郡虎馬村の五つの部落を挙げる。ここでは昔から二月八日と決まっていた祭りが、学校の都合もあって二月十日・十一日に改めて行われるようになったという。
原典より
たとえば長野県東筑摩郡虎馬村の五部落では、昔は二月八日と定まっていた祭りが学校の関係もあったので、二月一〇日、一一日に改めて行なわれた(『民間伝承』三ノ八、P6)。—— 日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗(原田敏明・池上廣正・堀一郎ほか) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗(原田敏明・池上廣正・堀一郎ほか)
『日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗』は、原田敏明・池上廣正・堀一郎ら十二人の執筆者による論文集である。民間に伝わる神と霊の観念、家や村の氏神、職業の神、祭りの日取りと組織、憑きものや妖怪を題材に、各地の調査報告や古記録に見える事例を引いて論じる。原田の総説に始まる十七編からなり、後半では修験道・庚申信仰・キリシタン・新興宗教と民間信仰とのかかわりを扱う。