紀元節に移った下山田の松尾講
どんな伝承か
近いころの村祭りでは、雛祭りを神武天皇祭の日に合わせたり、道祖神の祭りを紀元節の日に行ったりと、祭日を新しい祝日に寄せる動きがよく見られたと原典はいう。その例として京都市右京区の下山田が挙げられている。ここでは松尾講の祭りはもともと二月の酉の日に行うものであったが、町によっては紀元節の日に行うところもあったという。
原典より
また京都市右京区下山田では、松尾講は二月酉の日であったが、また紀元節に行なう町もあった(井上頼寿『京都古習志』P45)。—— 日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗(原田敏明・池上廣正・堀一郎ほか) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗(原田敏明・池上廣正・堀一郎ほか)
『日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗』は、原田敏明・池上廣正・堀一郎ら十二人の執筆者による論文集である。民間に伝わる神と霊の観念、家や村の氏神、職業の神、祭りの日取りと組織、憑きものや妖怪を題材に、各地の調査報告や古記録に見える事例を引いて論じる。原田の総説に始まる十七編からなり、後半では修験道・庚申信仰・キリシタン・新興宗教と民間信仰とのかかわりを扱う。