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森の山に鎮まる死者のたましい

所在地山形県鶴岡市中清水(森の山)
年代昭和(民俗学)
登場堀 一郎、戸川安章、報告者(本章の筆者)
出典日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗

どんな伝承か

死者のたましいの行く先ははっきりしていない。肉体を離れたばかりの魂は穢れに染まっており、何年か経たなければそれは消えず、穢れの消えぬ魂は先祖の仲間に入ることができない。そのため村の近くの特定の場所に集まり、清まるのを待つと考えられていた。庄内地方ではそうした場所を森の山と呼び、数か所にある。鶴岡市清水の森の山はその代表的なもので、遺骸は墓地に残るが魂は森の山に鎮まるとされ、付近の村々は八月下旬に供物を携えて森参りに出かけた。参る前には巫女に口寄せを頼み、死者の訴えを聞いた。穢れの落ちた魂は三十三年を経て、月山などより高く尊い山へ移るという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗(原田敏明・池上廣正・堀一郎ほか)

『日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗』は、原田敏明・池上廣正・堀一郎ら十二人の執筆者による論文集である。民間に伝わる神と霊の観念、家や村の氏神、職業の神、祭りの日取りと組織、憑きものや妖怪を題材に、各地の調査報告や古記録に見える事例を引いて論じる。原田の総説に始まる十七編からなり、後半では修験道・庚申信仰・キリシタン・新興宗教と民間信仰とのかかわりを扱う。

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