空き家で毎夜踊り続ける舞子の霊
どんな伝承か
京都の祇園の目抜き通りに、十数年も空き家のままになっている古い建物がある。一等地でありながら誰も入らないのには理由があった。かつてここは何人もの舞子を抱えた有数のお茶屋だったが、旦那に冷たくされた舞子の一人が心の傷を苦に命を絶った。半年ほどは何事もなかったものの、やがて人が寝静まる深夜、生前に稽古で使っていた部屋に彼女が姿を現し、踊りはじめるようになったという。最初に見た下働きの女性は噂を立てたと責められて辞めさせられ、それをきっかけに使用人が次々と去り、女主人も家を売りに出したまま姿を消した。無人になった今も、舞子の霊は毎夜舞い続けているのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊大全(中岡俊哉・2000年(平成12年))
『心霊大全――20世紀の超自然現象世界』は、中岡俊哉が二〇〇〇年(平成十二年)に著し、ミリオン出版から刊行した超常現象の総覧である。日本各地と世界各国の怪奇現象・伝説・心霊の地を県別・国別に紹介し、心霊写真・自動書記・憑依などの心霊現象、臨死体験と輪廻転生、透視・念力などの超能力、手かざしの治療を解説する。全六章から成り、巻末に著者インタビュー、著書・ビデオ作品一覧、あとがき、著者略歴を付す。