姉の送金で建った大西の道祖神
どんな伝承か
大西のおいねは一度嫁いだものの縁が続かず実家へ戻り、その後旅に出て大阪の鴻の池で楽な暮らしを送っていた。あるとき上方詣りに来た南条の者が大阪でおいねに会い、懐かしい故郷の話に花を咲かせた。別れぎわ、おいねは故郷の妹に渡してほしいと包み物を託した。帰った旅人が姉に会った顛末を語って包みを渡すと、中には大金が入っていた。妹も村の大工に嫁いで不自由なく暮らしており、姉が苦労して貯めた金をむだに使うまいと考え、両親の冥福を祈って道祖神を建てたのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
柏崎市史資料集 民俗篇(柏崎の民俗)――信仰と俗信(柏崎市(編)・柏崎市史)
『柏崎市史資料集 民俗篇(柏崎の民俗)――信仰と俗信』は、柏崎市史の資料集として編まれた民俗篇のうち、第四章「文化伝承」の信仰にかかわる部分を収める。柏崎市域のムラの神社とまつり、雨乞い・虫送りなどの祈願、家の神と屋敷神、民間小祠と路傍の石仏、寺と行事、修験、庚申講や米山講などの講を、聞き書きと「白川風土記」「神社明細帳」などの記録から記す。第六節「俗信」では予兆・占い・禁忌を分類して列挙し、昭和五十八年の熱田神社の年占の結果も載せる。