なし正月
どんな伝承か
大川の水を引く洞門工事に際し、村人は鎮守に「成就すれば正月に餅をつかない」と願をかけ完成した。後年その約束を忘れ餅をついた正月、松の内に村中が火事で全焼したため、以来正月に餅をつかない習わしが続く。
原典より
昔の阿久津村じゃ、すぐ近ぐに大川が流れでだんだきっと、ほれを田んぼさ使ぁごどが、できねがったんだど。—— 氏家町史 民俗編――伝説・昔話(氏家町(編)・氏家町史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
氏家町史 民俗編――伝説・昔話(氏家町(編)・氏家町史)
『氏家町史 民俗編――伝説・昔話』は、氏家町の町史民俗編のうち、第五章「くらしと言語」の第一節「伝説・昔話」と第二節「ことわざ、俗言」の初めを収めたものである。昭和七年版『氏家郷土誌』の数編と町史編さん室などが集めた話から選んだ二十七話を土地の方言の語りに直して載せ、勝山城にまつわる歴史伝説や地蔵の信仰伝説が多い。各話の末に方言の語注を付け、ことわざの節では日常に使われた俗言を五十音順に並べる。