蛇の子が盥に七杯の七盥
どんな伝承か
静岡県の安倍郡千代田村には七盥という地名があり、その名の由来が昔話の形で伝えられている。五月五日に菖蒲湯に入ったところ、宿していた蛇の子が下りたが、その数は盥で七杯にもなった。そこからこの地を七盥と呼ぶようになったという。十日市場町や遠藤の菖蒲湯の話と同じく、蛇聟入りの話の一つで、厄難を逃れる型の昔話として扱われている。
原典より
静岡県安倍郡千代田村にも、七盟という地名の由来として、五月五日の菖蒲湯で、蛇の子を下しそれが盥で七杯あったから、といわれている。—— 神奈川県の歴史 県史講座要録――伝説と昔話(中村亮雄(「伝説と昔話」)・神奈川県の歴史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
神奈川県の歴史 県史講座要録――伝説と昔話(中村亮雄(「伝説と昔話」)・神奈川県の歴史)
『神奈川県の歴史 県史講座要録――伝説と昔話』は、県史講座要録の県下の民俗篇に収められた、中村亮雄の「伝説と昔話」である。柳田国男の白米城伝説の研究を手がかりに、三浦半島の二反ヶ城、鶴見の見返し坂、湯河原の石橋山合戦の伝承など県内の伝説を取り上げる。昔話は本格昔話と派生昔話(化物譚・笑話・動物昔話)に分け、藤沢・津久井・平塚などの類話を並べて世間話にも触れる。「はじめに」「伝説」「昔話」「あとがき」の四節からなる。