千夜通う蛇男と麻畑の菌
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どんな伝承か
ある里に老母と息子夫婦が住み、息子が奉公に出ている留守に、嫁のもとへ夜ごと素性の知れぬ美男が通った。嫁が千夜通えと言うと男は雨風の夜も欠かさず訪れ、九百九十九夜目に、明夜承知しなければ命はないと言い残した。姑の教えで菊酒を飲ませると男は正体を現し、見るも恐ろしい大蛇であった。嫁は長刀で斬り殺し、屍は荷にして七駄あった。その連れ合いの女蛇が夜ごと家の周囲を唸り歩き、斬り合いの末に山深い沼へ逃げ込む。嫁は沼のほとりで、裏の麻畑に菌となって生え皆殺しにするという密談を盗み聞き、教わったとおり取り尽くして食べ、蛇は死んで浮かんだ。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・大正・昭和(東北民俗))
『遠野物語』の語り手・佐々木喜善が大正昭和期に郷里岩手で採集した東北の昔話・伝説の集成。冒頭の『奥州のザシキワラシの話』では、旧家の座敷に出没し家の盛衰を司るザシキワラシの諸相を集める。『江刺郡昔話』『紫波郡昔話』に続き、『東奥異聞』では不思議な縁女の話・黄金の牛・磐司磐三郎・千曳石・赤子抱き・偽汽車など奇譚を収める。
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遠野市の伝承
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