石の舟で帰った継子の話
どんな伝承か
中郡大磯町に石舟町という町名がある。その由来として、こんな継子譚が語られてきた。昔、ある家に継子がおり、継母には自分の産んだ子がいた。継母は実子には土で作った舟を、継子には石の舟を与えて海へ出した。ところが土の舟は水を吸ってたちまち沈み、実子は死んでしまう。継子の乗った石の舟のほうは、無事に岸へ帰ってきた。この石の舟にゆかりがあるのが石舟町なのだという。全国では「米埋糠埋」と呼ばれる型の昔話にあたるが、県内では昔話としてではなく土地の伝説として語られている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
神奈川県の歴史 県史講座要録――伝説と昔話(神奈川県(県史講座)・神奈川県の歴史・民俗講座)
『神奈川県の歴史 県史講座要録 第6(県下の民俗篇)』所収の伝説と昔話。神奈川県の伝説を、柳田国男の研究を踏まえて論じる。