糠俵で生き延びた継子
どんな伝承か
むかし、戦が起こったので、継母は実の子が米を食べて生きていけるようにと米俵の中に入れ、憎らしい継子のほうは糠俵に入れて隠しておいた。戦が終わって俵を開けてみると、継子のほうは糠の中で暖かかったので生きていたが、実の子のほうは米の中に入れたために冷たくなって死んでいた。そういう話があったのだと語り伝えられている。壬生町藤井馬場の阿久津ヨシノが伝えた継子話である。
原典より
戦さが終って俵をあけて見たら、ママッ子の方は、糠の中で暖かかったので生きていたけれど、実の子の方は米の中に入れたので冷めたくて死んでいたんだって。—— 壬生町史 民俗編――伝説(壬生町(編)・壬生町史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
壬生町史 民俗編――伝説(壬生町(編)・壬生町史)
『壬生町史 民俗編――伝説』は、壬生町史民俗編のうち昔話と伝説の章を収めたものである。町史編さんの調査で町内の古老から集めた昔話を方言を生かして再話し、話者名を添えて動物昔話・完形昔話・笑い話・世間話に分けて並べる。伝説は吉次の墓・親抱きの松・大御堂などを動植物・歴史上の人物・塚と渕・神仏・地名に分け、地元の伝承に『郷土誌』『壬生領史略』などの文献からの引用を交えて載せ、一部の話に解説を付す。