熱湯に落とされた継子が時鳥になる
どんな伝承か
母のない娘のもとへ、娘を連れた後妻が来た。継母は自分の子をすくもの中に入れて温め、継子は米の中に入れたので、継子は冷えて青く痩せていった。父が遠くへ旅に出た後、継母は継子に笊で釜へ水を汲ませ火を焚かせ、釜の上に渡した丸太を「父に会いたければ渡れ」と言って渡らせ、丸太を転がして熱湯に落として殺した。帰った父が庭先の新しい土を掘り返すと、「笊で千杯水を汲み、あげくの果てに湯で煮られ、父さん恋し」と鳴いて鳥が一羽飛び立った。これが時鳥で、継母は役所に突き出されて処罰されたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
成田市史 民俗編――昔話・伝説(成田市(編)・成田市史)
『成田市史 民俗編――昔話・伝説』は、成田市が編んだ市史の民俗編のうち、口承文芸の節を収めたものである。昭和五十二年から五十四年にかけての聞き書きをもとに、話者の一覧表を掲げ、喰わず女房や猫の踊などの昔話二十六話、多古の殿様などの笑話二十二話、七不思議・巨人・塚・坂・主の話など成田の伝説十二項を載せる。昔話と笑話の題には『日本昔話集成』の型番号を付し、語り始めの句や語りの場の解説を添え、末尾に世間話の節の冒頭を収める。