たばこの神として参った足柄山の聖天
どんな伝承か
「聖天参り」と題された秦野の民俗聞き書きの一節。足柄山にある聖天様はたばこの神様として信仰され、五月五日ごろになると聖天大権現と書いた幡を下げて、大勢で連れ立って参詣する習わしがあったという。峠地区の住民の話として書き留められたもので、同じ聞き書きには近隣の片手薬師や小原薬師など、この地域に伝わるさまざまな信仰譚も並べて記録されている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
秦野市史 別巻 民俗編――伝説・妖怪(秦野市(編)・秦野市史)
『秦野市史 別巻 民俗編――伝説・妖怪』は、神奈川県秦野市の市史のうち、民俗編の口承の部分を収めたものである。前半には市内で聞き取った動物・神仏・妖怪・人や村に関する話を地区名とともに載せ、河童やセンタク婆さん、グアン婆さんなどの妖怪譚を含む。後半の第四節「伝説」は一テーマ一話の方針で百話を採り、動物・植物、水、石・岩、山・坂・道・畑、塚、祠堂、家・村の七つに分け、既刊の類話を〔文献〕として要約して添える。