羽黒道を抜けたら日が高かった
どんな伝承か
羽黒から羽根野まで行く道は、両側から山が覆いかぶさってきて、昼間でも真っ暗な寂しい道だった。あるとき、ある人が提灯をつけて羽黒まで来て、提灯を貸してくれと言って来たという。ところがその人が羽根野に着いたころには、もうお天道様が高く昇っていたという話がある。夜のはずが一夜を越していたという、時間の狂う怪異である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
竜ケ崎市史民俗調査報告書3(北文間・川原代地区)――伝説・怪異(龍ケ崎市(編)・竜ケ崎市史民俗調査報告書)
『竜ケ崎市史民俗調査報告書3(北文間・川原代地区)――伝説・怪異』は、竜ケ崎市史の民俗調査報告書のうち、北文間・川原代の両地区で聞いた伝説と世間話を収めた部分である。中沼の主のタニシや亀、ドウロクジンサマの大蛇、狐や狸に化かされた話、首切り田や底なし田、平将門の影武者、力持ちのジンシチなどを、明治・大正生まれの話者からの聞き書きで記す。話はムラごとに分け、話者の語りに準じて記して地区・性別・生年を添え、冒頭には話型名を付した昔話も含む。