嫁が沼に死んで作れなくなった田
どんな伝承か
小屋の天王様の裏にある沼で、女の人が赤ん坊を背負ったまま死んだという。その女は馬の方から知手へ嫁に来た人で、つらいことがあって実家へ帰る途中だったのだろうと語られる。それ以来、その田は誰も作れずにいた。のちに青年会が耕作したが、今はやめ、土地は売られて住宅が建っている。小屋の女性(明治三十五年生)の語り。
原典より
あそこ(天王様)に、うしろ沼あって、死んだんだって. 女の人が子供おぶって、赤ちゃんおぶって死んだんだって、沼の中で. 馬の方から知手に嫁に来て、つらいことあって帰るとこだったんだっぺよ. 知手のもんだってしけぇな. 誰…—— 竜ケ崎市史民俗調査報告書3(北文間・川原代地区)――伝説・怪異(龍ケ崎市(編)・竜ケ崎市史民俗調査報告書) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
竜ケ崎市史民俗調査報告書3(北文間・川原代地区)――伝説・怪異(龍ケ崎市(編)・竜ケ崎市史民俗調査報告書)
『竜ケ崎市史民俗調査報告書3(北文間・川原代地区)――伝説・怪異』は、竜ケ崎市史の民俗調査報告書のうち、北文間・川原代の両地区で聞いた伝説と世間話を収めた部分である。中沼の主のタニシや亀、ドウロクジンサマの大蛇、狐や狸に化かされた話、首切り田や底なし田、平将門の影武者、力持ちのジンシチなどを、明治・大正生まれの話者からの聞き書きで記す。話はムラごとに分け、話者の語りに準じて記して地区・性別・生年を添え、冒頭には話型名を付した昔話も含む。