五条川大廻りの雨乞い失敗
どんな伝承か
寛永三年(1626)の夏、この地方が大旱魃に見舞われたとき、平田寺の住職快岩儀雲和尚は九之坪を流れる五条川の大廻りという場所で雨乞いの祈禱を行った。すると得体の知れない動物が現れ、快岩は「こんな動物が出るようでは願いを聞き入れてもらえない」といって祈禱を中断し、代わりに春日井郡高田村の黒池龍神へ赴いて雨乞いをしたところ、干してあった大麦をしまう暇もないほどの大雨が降ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異(西春町(編)・西春町史)
『西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異』は、西春町が編んだ町史の民俗編である。九之坪・岡・沖村・石橋など町内の各ムラに残る御嶽山や塚、堂、小祠、石塔、家の神、祈禱師、祈願と参詣、霊威と祟り、狐や狸の怪異と憑きものを、聞き書きと『徇行記』や村絵図などの記録から記す。霊と神、祈願と参詣、霊威と怪異の三節に続けて、第十二章の伝説の節を大字ごとの十九項に分けて並べ、五条川の大蛇の目撃談で結ぶ。