善長谷の地名から見つかった潜伏キリシタン
どんな伝承か
幕末、長崎にいたフランス人宣教師プティジャンは、長崎市の南、野母半島の中央にある善長谷という地名がキリシタンに縁のある語だと気づいて布教に努め、一八六五年に旧信者の子孫が信仰を守り続けていたことを発見したと伝えられる。また、長崎に建てられた大浦天主堂を見物に来た浦上村の一主婦がプティジャンに信仰を告白したことが発見の糸口になったともいう。
原典より
長崎市の南、野母半島の中央に善長谷(ぜんちょうだに)という所があったという。—— 日本人物語5――秘められた世界(関敬吾(編)・日本人物語) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本人物語5――秘められた世界(関敬吾(編)・日本人物語)
『日本人物語5――秘められた世界』は、日本人の暮らしの奥にある秘められた信仰や伝承を扱った叢書『日本人物語』の一冊である。境の神や通過儀礼を論じる序論に続き、入らず山や隠れ里、竜宮、平家谷、埋蔵金、生まれ代わり、あの世を見た話、魔法使い、生霊、秘密結社、狐憑きなどを、伝承と昭和三十年代までの新聞記事・見聞を織りまぜて述べる。序論「生活文化の秘密性――はじめに」の後、「奇蹟」「不気味な神々」などの区分の下に短い節を並べる。