太閤検地で首を斬られた庄屋馬之丞
どんな伝承か
昔、椿坂に馬之丞という庄屋がいた。太閤検地の際、村の石高が千二百石あるかどうかで役人と争いになり、太縄で測るか小縄で測るかを問われた。馬之丞は太縄の方が得だと考えて太縄を望み、役人が念を押しても承知した。役人は高城に登って南大道まで縄で測り、千二百石を超えると出た。千二百石ないと言い張ったお前の負けだとして、役人は約束どおり馬之丞をその場で打ち首にし、首を槍に刺して別司のはずれまで運んで威光を示したという。屋敷の跡にはいま別の家が住んでいる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史)
『鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説』は、福井県鯖江市の市史のうち、史料編第一巻の民俗編にあたる巻である。市内の各町に伝わる伝説を、町名を添えて収め、泰澄・親鸞・弁慶にまつわる木や岩、山姥やてんぐ、たたりのある一本杉、地名の由来を記す古文書の写しなどを載せる。自然物・岩石・動物・家屋敷・城跡・道・橋・寺院・塚墓・人物・事件の項に分け、後半には昔話・笑い話・果なし話と田植え唄などの民謡を置く。