鈴の音で馬が越えた三床山の坂
どんな伝承か
石生谷町にそびえる三床山の山道に、鈴越しの坂と呼ばれる一角がある。かつて保科越前守がこの山へ城を構えたとき、武具や兵糧はすべて馬の背で運び上げられた。ところが勾配がきつく、馬はなかなか足が進まない。そこで首に鈴を下げてやると、馬は鳴る音を好んで機嫌よく歩き、難所をやすやすと越えていったという。坂の名はここから起こったと伝えられ、今では通る人もまれな細い山道として残っているだけである。
原典より
石生谷町の三床山に、鈴越しの坂と呼ばれているところがある。—— 鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史)
『鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説』は、福井県鯖江市の市史のうち、史料編第一巻の民俗編にあたる巻である。市内の各町に伝わる伝説を、町名を添えて収め、泰澄・親鸞・弁慶にまつわる木や岩、山姥やてんぐ、たたりのある一本杉、地名の由来を記す古文書の写しなどを載せる。自然物・岩石・動物・家屋敷・城跡・道・橋・寺院・塚墓・人物・事件の項に分け、後半には昔話・笑い話・果なし話と田植え唄などの民謡を置く。