地獄谷から極楽楼になった庄谷の鉱泉
どんな伝承か
昔、上河内町の谷にわき出る鉱泉ガスのために、ミミズやカエル、ヘビなどが水たまりの中で死んでいるのを見て、町の人たちはここの水を飲むと死ぬと思い、恐ろしい水だと言ってこの谷を地獄谷と名づけたという。ところがある人がこれを霊泉と考え、湯に沸かして浴びると体調がとても良くなったので湯治場を開いた。明治二十二年、福井で代書人をしていた足羽郡上宇坂村向島の旭第五郎がこの霊泉を知って移り、湯治場を開いて浴客を求め、地獄谷では縁起が悪いというので館名を極楽楼と改めた。明治二十四年の水質検査以後、「河内の湯」として有名になった。
原典より
昔、この町にわきでる鉱泉ガスのために、ミミズやカエル・ヘビなどが、水たまりの中に死んでいるのを見て、町の人たちは、ここの水を飲むと死ぬと思い、恐ろしい水だと言って、この谷を地獄谷と名づけたという。—— 鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史)
『鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説』は、福井県鯖江市の市史のうち、史料編第一巻の民俗編にあたる巻である。市内の各町に伝わる伝説を、町名を添えて収め、泰澄・親鸞・弁慶にまつわる木や岩、山姥やてんぐ、たたりのある一本杉、地名の由来を記す古文書の写しなどを載せる。自然物・岩石・動物・家屋敷・城跡・道・橋・寺院・塚墓・人物・事件の項に分け、後半には昔話・笑い話・果なし話と田植え唄などの民謡を置く。