羊太夫の産湯と獅子舞伝授
どんな伝承か
秋畑の内久保から南へ百メートルほど行った所に、石垣を積んだ楕円形の井戸が残る。周囲は二丈ほど、深さは五尺ほどで、羊太夫が産湯を使った井戸だと伝えられている。羊太夫は持統天皇の朱鳥九年、未の年、未の月、末の日の未の刻に生まれたという。獅子舞を大変好み、那須で舞ったのち人々に伝授したとも語られ、藤岡市の小柏下組や下日野をはじめ、その近辺には羊太夫から獅子舞を授かったという集落が多い。枇杷の沢から片角へ向かう川沿いの大岩には足跡が残っていたが、県道の拡幅で砕かれて今は無いという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第4巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第4巻』は、日本の伝説を話型ごとに集成した叢書『日本伝説大系』の一冊である。茨城・栃木・群馬の三県に伝わる伝説を、男体・赤城の神争いや榛名湖の入水譚、平将門・源義家・親鸞・弘法大師などの事跡、河童・竜宮・長者・石・姥捨・九十九谷などの話型ごとに収める。各項は代表となる伝承地の話を掲げ、〔類話〕に各地の聞き書きを伝承者名や出典とともに並べ、〔文献〕に縁起・地誌などの古記録を抄出し、柳田・高木による話型名を添える。