桶で捕えた河童が教えた薬
どんな伝承か
川湯村谷地の大尽である関氏の兄が馬を洗いに行くと、河童が馬の尾につかまっていた。面白がって桶をかぶせて押さえておくと、河童はぜひ逃がしてくれ、大切な河童の薬を教えるからと言った。そこで薬の作り方を教わったという。五月の節供に白い草を採って日陰干しにし、乾かしてから黒焼きにして、もう一種だけ薬種屋から買ってきた薬種を加えると出来上がる薬であったと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第4巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第4巻』は、日本の伝説を話型ごとに集成した叢書『日本伝説大系』の一冊である。茨城・栃木・群馬の三県に伝わる伝説を、男体・赤城の神争いや榛名湖の入水譚、平将門・源義家・親鸞・弘法大師などの事跡、河童・竜宮・長者・石・姥捨・九十九谷などの話型ごとに収める。各項は代表となる伝承地の話を掲げ、〔類話〕に各地の聞き書きを伝承者名や出典とともに並べ、〔文献〕に縁起・地誌などの古記録を抄出し、柳田・高木による話型名を添える。