三百六十人が籠った天狗ヶ城
どんな伝承か
岐阜県山県郡美山町(現・山県市)には、平家の落人伝説が伝わる。平家の臣・長門守家次は越中の砺波山で戦死したが、その残党三百六十人は平家平に身を隠したという。これを聞いた関東方は洞上白倉の谷で平家方を破ったが、平家方は天狗ヶ城に立てこもって再び戦い、これを打ち破って住み着いたと伝えられる。現在この地域の田垣、田中、藤木、堀の各姓は、その平家落人の子孫であるという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第7巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第7巻』は、愛知・静岡・岐阜・長野の四県の伝説を集めた伝説資料集の一巻である。笠寺観音や日本武尊から天狗・山姥・八百比丘尼・夜叉ヶ池、石や池や塚の由来、白米城・一夜山まで九十七の項目を立て、口承を中心とする伝承を収める。各項目は伝承地を明記した例話を冒頭に置き、『日本伝説名彙』などの対応する題名を添えたうえで、〔類話〕〔参考〕〔文献〕を続けて近世以前の記録の原文まで示す。