玉手箱を開けた皺榎と島子の社
どんな伝承か
本社の記録に、社の中央へ五社を合わせ祀るとあり、塔の前には皺のある榎の木が立っていて、島子が玉手箱を開けた場所だという。社記によれば、浦島明神は島子を祀ったもので、島子の出自は分からない。筒川の庄の水江に来て、その長である浦島太郎の義子となった。浦島太郎は月読尊の末裔で日下部の祖であるという。島子は山水を愛し、ある日釣りをして五色の亀を得たところ、亀は美しい女に変じ、竜宮の乙姫だと名乗って島子を竜宮へ伴った。帰ろうとして涙ながらに眠り、目覚めた時には水江に着いていた。郷里はすっかり変わっており、乙姫にもらった箱をひそかに開けると紫の雲が立ち、身はたちまち皺になって榎の下で死んだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第8巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全133話(滋賀・京都・兵庫=近畿)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。