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観音寺寺記が伝える不断桜

所在地三重県鈴鹿市寺家町(観音寺)
年代伝承(口承)
登場称徳天皇、勅使を遣わした帝(原典は称徳帝)
出典日本伝説大系 第9巻

どんな伝承か

「観音寺寺記」は不断桜の起こりを漢文で記す。天平宝字の末年、落雷の火によって院と門が焼け、寺僧たちはようやく尊像を運び出した。世の運数と観じて灰と炭を集めて封じたところ、その灰の中からたちまち萌え出るものがあり、次第に伸びて桜の木となり、日ならずして枝葉が繁り、鮮やかな花を咲かせた。見聞きした者は怪しみ、また感じ入った。先に咲いた花が落ちればまた次が咲いて絶えることがないので、人はこれを不断桜と呼んだ。称徳帝の耳に入って勅使が遣わされ、和歌も詠まれた。花を宮中の庭へ移し植えたところ一夜で萎れてしまったので、観音の霊瑞の樹だとして寺へ返すと、その日のうちに枝葉が生き生きと繁り茂ったという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第9巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第9巻』は、日本伝説大系編集委員会が編んだ伝説資料集の一巻である。三重・奈良・和歌山・大阪の各地に伝わる伝説を、三輪山・安珍清姫・弘法清水・油掛け地蔵など百余りの話型ごとに集める。各話型は例話を冒頭に据えて『日本伝説名彙』などとの対応を示し、〔類話〕に伝承地と出典つきの梗概を並べ、〔文献〕に近世以前の史料の原文を添えて補う構成をとる。

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